「防災意識を日常に溶け込ませたい」/永田宏和氏インタビュー

水都大阪2011では「たのしむプログラム」のディレクターであり、今回防災に関するWSをして下さった永田宏和先生に、WS後、水都大阪に対する想いを語っていただきました。

Q.普段から「防災」というものを意識してもらうためのお考えはありますか?

3月11日の東日本大震災以後、皆さんの防災意識レベルは確実に上がりました。特に実際に地震を体験した地域の防災意識は格段に変わっていますね。
実際に震災を体験しないと意識が変わらないと言うのは残念なことですが、私としては、防災意識が上がっている時は防災の知識をそのまま伝え、逆に意識が下がっている時は楽しみながら防災に触れたり、日常に防災を溶け込ませることを意識しています。



たとえば、普段からアウトドアやキャンプなどを楽しみながらやっていれば、イザという時に、火起こしやテント張りにその技が使えます。
カエルキャラバンも同様です。楽しいお祭りだから行ってみようという気になる、でも行ってみたら防災をやっているのです。
「防災」と言わない「防災」のカタチを追求し、それをどう伝えていくのかが鍵であると考えています。



Q.今回の水都大阪では、水辺を楽しむためのイベントが多い中、永田先生は「水辺の恐さも知った上で水辺の楽しさを知ってほしい」とお考えであることが印象的です。そのお考えを詳しくお聞かせください。



水辺で楽しむことの裏側には、水害などの恐れがあるということに気が付かない人がまだまだ沢山居ます。地震大国である日本で暮らす以上、水辺における災害は付きまといます。
水と付き合うためには、その恐さを知った上で良さを享受して欲しいと考えています。「防災」というものを通じて、それを伝えていけたらと考えています。



Q.水都大阪フェス2011以降、水都大阪がどのように発展して欲しいとお考えですか?




現状では、大阪の中で水辺に関わっている人は、まだまだ偏った層の人たちに限られています。
今回、たのしむプロジェクトで行う「防災訓練」やその他様々なプログラムを水辺に持ち込むことで、水辺に関わる人が今後増えていくと理想ですね。
さらに私としては、イザ!カエルキャラバン!が、「防災」について学ぶきっかけになって欲しいと願っています。



イザ!カエルキャラバン!は、災害や緊急時に対処する知恵と技術がたっぷり詰まったプログラムで、WS中も何度も驚き、手元の用紙はメモでいっぱいになりました。
イザ!カエルキャラバン!は、10/22(土)~23(日)にご体験頂けます。是非ご参加ください!

永田先生、取材に対応して下さりありがとうございました。

【永田宏和氏プロフィール】
1993年大阪大学修了後、竹中工務店を経て、2001年「iop都市文化創造研究所」を設立。2009年「水都大阪2009」のマネージャーとして企画・プロデュース・運営を担当。現在は、24年度に開設予定の「デザイン・クリエイティブ・センター神戸」の準備室「KIITO」の事業企画及び運営に携わっている。


文/しおりん
インタビュアー/ぺぇ、写真/しおりん、記録/けーた

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