水都大阪灯明への想い/尾方氏&アカリヒトインタビュー

水都大阪灯明の説明会終了後、尾方さんと灯明サポーター(アカリヒト)の皆さんにインタビューをしました。

尾方氏にお聞きしました。 

Q.今年の灯明のテーマについて教えてください。

今年は3月の震災があって、灯明をやっていいのか?自粛しなくていいのか?と、いろんな人に言われました。
でも、東北の方々も自分達のことで各地の取り組みを止められると困る思うのです。
それでこの灯明を震災復興のイベントとして位置付けることにしました。
今年、花火を中止にして灯明を初めてする地域もあります。こういう時だからこそ、灯明をした方が良いと思ってます。

Q.アカリヒトへの想いをお聞かせください。

私は基本的に、作品を作るのではなく、作品を作れる人(=アカリヒト)を育てています。だから前回の参加者が今回も参加して下さっているのはことは非常に嬉しいです。前回のアカリヒトはとても仲が良かったですから。
将来的に一人で灯明の依頼を受けることのできる人が生まれると嬉しいです。

Q.大阪にはどのようなイメージをお持ちですか?
好きでよ。相当元気で良い所です。
(尾方氏の活動拠点である)博多と意外に似たイメージです。コミュニティが近いのです。親しみやすいですし、心が開いてるんですよ。
>インタビュアー「開きっぱなしですから(笑)」
そうかもしれないですね(笑)。灯明づくりは共同作業ですから、大切な要素ですよ!

水都大阪灯明への想いを丁寧にお話くださいました

アカリヒトの皆さんにお聞きしました。

《初めて参加の皆さん》

Q.水都大阪灯明についてはどこで知りましたか?また、意気込みを教えてください。
  • 学校のボランティアセンターの掲示板で知りました。説明を受けるまでは、灯明そのものが分からなかったし、自分が想像していたものと違う。だけど、皆でがんばれば一つのことをやり遂げられそうです。
  • 香港から来ました。インターネットを見て参加しました。出来上がった灯明の美しさを今からイメージしています。
    デザインもしてみたいです。
  • 台湾から来ました。水都灯明はホームページを通して知りました。
    台湾にも灯明に似たものがありますが、紙袋灯明のようなスタイルのものはありません。今日説明を聞いて、今からとても楽しみにしています。
    台湾の家族や友達にもPRしたいと思います。
水都大阪灯明を今から心待ちにしているアカリヒトの皆さん

《前回に引き続き2回目の参加の男性》

Q.前回の灯明について教えてください。また、今年の参加の理由と意気込みを教えてください。
  • ジンベイザメやえべっさんを作りました。デザインは選抜メンバーで考えました。前回(2009年)のメンバーとはとても仲良くなって、今でも継続的に集まっています。
    今回も尾方先生を中心とした人との繋がりが楽しみです。
    前回は少ししか参加できませんでしたが、今回は土日ということもあり、参加しやすくなると思います。皆で楽しみたいです!

    他の水都大阪フェスのプログラムへは、お客さんとして参加したいです。
水都大阪灯明2009

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いよいよ尾方氏とアカリヒトの皆さんによる灯明づくりがスタートしました。アカリヒトの皆さんのドキドキワクワクが取材している我々にも伝わってきました。これからどんなチームが出来上がるのか楽しみですね!



【尾方孝弘氏プロフィール】


エムオーアーキテクト設計事務所 、九州コミュニティ研究所常任理事、プロデューサー、ディレクター、建築家、日本キチ学会代表、九州産業大学非常勤講師参加プロジェクト



'02年 博多灯明ウォッチング/~現在まで(福岡市・博多部一帯)
'03
年 博多社会実験「とうりゃんせプロジェクト」(福岡市・博多部一帯)
'04
年 海の灯まつりinお台場(東京都・お台場海浜公園)
'09年 水都大阪灯明2009(大阪府・中之島公園ほか)



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インタビュー/はっさん、しおりん
写真/studio-L曽根田さん

第1回「水都大阪灯明2011」サポーター説明会の取材に行ってきました。

8月25日(木)19時より、大阪市役所地下会議室にて「水都大阪灯明2011」サポーター説明会~灯明座学~が行われました!
はっさんとしおりんの2人が取材に行ってきましたので、当日の様子をお伝えします。

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「水都大阪灯明」とは、色とりどりの灯明で水辺を幻想的に演出するプログラムです。2年前の水都大阪2009では、突如現れた光と水辺の空間を多くの人々が楽しみました。
大好評だった「水都大阪灯明」が2年ぶりに復活するということで、この日はサポーター希望者約30名が集結!年齢も出身地(国)も異なる顔ぶれが集まりました。
水都大阪フェスでは、灯明サポーターの方々をアカリヒトと呼びます。皆さんは今後、アカリヒトとして水都大阪フェスを盛り上げてくださいます。

水都大阪フェス2011 アカリヒトの皆さん

水都大阪灯明(2009年)

そして前回に引き続き、今年も灯明師の尾方孝弘氏の監修で水辺を灯りで演出します。尾方氏は、博多を拠点に建築家としてご活躍されている傍ら、灯明師として博多や東京お台場などで灯明による空間演出のディレクションをされています。

灯明師 尾方孝弘氏
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事務局による水都大阪に関する説明終了後の自己紹介タイムでは、尾方さんより、
「せっかくだから、サポーター同士の距離を縮める自己紹介をしよう!」とご提案がありました。
A4の紙を縦に4等分して、上から順に、1.名前、2.呼ばれたいニックネーム、3.好きな食べ物、4.出身地&血液型&好きな花を書き、大きな声で発表することになりました。字に個性が現れたり、意外なところに共通点があったりと、最初緊張気味だったアカリヒトの皆さんの緊張も解け、すぐに盛り上がりました。

自己紹介タイム

そしてなんと、『アカリヒトの中に同級生同士がいる!』という奇跡まで起きちゃいました。水都が繋いだ不思議な縁ですね。これは結束力が強くなりそうな予感!
(ちなみに、尾方さんのニックネームは『オガッチ』だそうですよ♪)

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自己紹介も終え、いよいよ本題の灯明座学へ。尾方さんが、灯明の事例や作り方~片づけの流れをご丁寧に教えてくださいました。
水都大阪では紙袋灯明を行います。紙袋・ろうそく・砂(固定用)だけで出来る簡単なつくりの灯明です。

灯火のゆらぎが幻想的な紙袋灯明


灯明をつくり、火をつける作業は簡単なので、子どもからお年寄りまで多くの方が楽しんで作業できるのが特徴です。
今年は約6,000個の灯明をつくる予定です。一人で5時間かけて200個つくるのが限界と言われている中で、6,000個もの灯明をつくるにはチームワークがかかせません。これから本番までの間、アカリヒトの皆さんにはチームワークを高めつつ、ぜひ素敵な水辺の演出をしていただきたいです。

今後、アカリヒトの皆さんはミーティングを重ね、灯明のテーマやモチーフを検討されるそうです。
どうやら、船着き場を灯明でライトアップする構想があるそうで、今からとても楽しみですね!
今年の水都大阪灯明の内容は、随時取材してお伝えしていきます。

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つづく記事では、尾方さんそしてアカリヒトの皆さんのインタビューをお送りします。

文/はっさん、しおりん
写真/はっさん、studio-L曽根田さん
当日取材/はっさん、しおりん


「大阪ふれあいの水辺 オープニング5DAYS」に遊びに行って来ました。

8月18日(木)〜22日(月)までの5日間 、JR桜ノ宮駅西口から徒歩約4分の大川沿いに出来たビーチ、「大阪ふれあいの水辺」で開催されていましたオープニングイベントに、レポーターズで遊びに行って来ました。

遊びに行った21日(日)は、生憎のお天気だったのですが、そんな天候には関係無く現地に到着してみてビックリ!大阪都市部の中心に現れた砂浜は、かなり本格的なビーチになっていました。この日は、砂浜を利用して「ビーチサッカー教室」が開催されていて、たくさんのちびっ子が裸足でビーチサッカーを楽しんでいました。また、水辺のほうでは「ウォーターダッシュ」という、なにやら怪しげなウォータースポーツ?や、カヌーやパドルボートも楽しめるようになっていました。話題のB級グルメの屋台も出店しており、一日この水辺で楽しめるようなイベントでした。
残念ながら、これらのアクティビティはオープニングイベントの5日間のみ開催なのですが、この砂浜はその後一般開放されていますので、是非お近くの方は遊びに行ってみて下さい。

この日、遊びに行った様子をビデオレポートとしてアップしてみましたので、ご覧になって下さい。ウォーターダッシュの全貌も明らかになっています(笑)。




ちなみにこのビーチではBBQや遊泳は禁止されています。
利用規約を守ってお楽しみ下さい。

「大阪ふれあいの水辺」の場所はコチラ。
http://www.pref.osaka.jp/annai/attach/k_0000-7656_1.pdf


文/にいさん
参加者/えぃちゃん、しおりん、ちえこ、ふくち、ゆり、よしふる

「防災意識を日常に溶け込ませたい」/永田宏和氏インタビュー

水都大阪2011では「たのしむプログラム」のディレクターであり、今回防災に関するWSをして下さった永田宏和先生に、WS後、水都大阪に対する想いを語っていただきました。

Q.普段から「防災」というものを意識してもらうためのお考えはありますか?

3月11日の東日本大震災以後、皆さんの防災意識レベルは確実に上がりました。特に実際に地震を体験した地域の防災意識は格段に変わっていますね。
実際に震災を体験しないと意識が変わらないと言うのは残念なことですが、私としては、防災意識が上がっている時は防災の知識をそのまま伝え、逆に意識が下がっている時は楽しみながら防災に触れたり、日常に防災を溶け込ませることを意識しています。



たとえば、普段からアウトドアやキャンプなどを楽しみながらやっていれば、イザという時に、火起こしやテント張りにその技が使えます。
カエルキャラバンも同様です。楽しいお祭りだから行ってみようという気になる、でも行ってみたら防災をやっているのです。
「防災」と言わない「防災」のカタチを追求し、それをどう伝えていくのかが鍵であると考えています。



Q.今回の水都大阪では、水辺を楽しむためのイベントが多い中、永田先生は「水辺の恐さも知った上で水辺の楽しさを知ってほしい」とお考えであることが印象的です。そのお考えを詳しくお聞かせください。



水辺で楽しむことの裏側には、水害などの恐れがあるということに気が付かない人がまだまだ沢山居ます。地震大国である日本で暮らす以上、水辺における災害は付きまといます。
水と付き合うためには、その恐さを知った上で良さを享受して欲しいと考えています。「防災」というものを通じて、それを伝えていけたらと考えています。



Q.水都大阪フェス2011以降、水都大阪がどのように発展して欲しいとお考えですか?




現状では、大阪の中で水辺に関わっている人は、まだまだ偏った層の人たちに限られています。
今回、たのしむプロジェクトで行う「防災訓練」やその他様々なプログラムを水辺に持ち込むことで、水辺に関わる人が今後増えていくと理想ですね。
さらに私としては、イザ!カエルキャラバン!が、「防災」について学ぶきっかけになって欲しいと願っています。



イザ!カエルキャラバン!は、災害や緊急時に対処する知恵と技術がたっぷり詰まったプログラムで、WS中も何度も驚き、手元の用紙はメモでいっぱいになりました。
イザ!カエルキャラバン!は、10/22(土)~23(日)にご体験頂けます。是非ご参加ください!

永田先生、取材に対応して下さりありがとうございました。

【永田宏和氏プロフィール】
1993年大阪大学修了後、竹中工務店を経て、2001年「iop都市文化創造研究所」を設立。2009年「水都大阪2009」のマネージャーとして企画・プロデュース・運営を担当。現在は、24年度に開設予定の「デザイン・クリエイティブ・センター神戸」の準備室「KIITO」の事業企画及び運営に携わっている。


文/しおりん
インタビュアー/ぺぇ、写真/しおりん、記録/けーた

「イザ!カエルキャラバン!in水都 防災教育リーダー養成講座」永田宏和氏WS取材レポート(2/2)

水都大阪フェス2011たのしむプログラムディレクターの永田宏和氏によるWS「イザ!カエルキャラバン!in水都 防災教育リーダー養成講座」、後半は参加者が実際のプログラムに挑戦しました。


イザ!カエルキャラバン!に挑戦!
◆持ち出し品なぁに?クイズ
非常時持ち出すと便利なグッズを1分間で暗記して当てるというシンプルなクイズ。この日は16個の持ち出し品の暗記にチャレンジしました。
シンプルだけど案外難しい!いざ答え合わせとなると、会場から悔しがる声があがりました。

イザ!という時、役に立つものをいくつ思い出せるか?
非常時はとっさの判断が必要になります。


非常時の持ち出し品は、その使い方や備蓄量など、詳細な情報を合わせて覚えておくことがポイントだそうです。

たとえば、ポリ袋。小サイズのポリ袋はけが人の応急処置としての止血用に、中サイズは食器に被せることで断水持の食器の衛生管理に、大サイズはバケツ代わりとなり水汲みに役立つそうです。
クイズを通して、非常時の物資が少ない状況でも、手持ちのものが少しの工夫で役に立つことが学べます。


◆防災カードゲーム「なまずの学校」
このゲームは、災害時に起こりうるトラブルの解決に相応しいアイテムを手持ちの「なまずカード(アイテムが掲載)」の中から選んで得点を競います。
ここで求めれれるのは、誰でも使える、すぐに使えること!

たとえば…
Q.火事を複数人で協力して消火する場合、あなたならば次のうちどのアイテムを選びますか??
《 選択肢 》 ペットボトルの水,バケツ,過般式ポンプ,コンビニ袋,消火器

実際の「なまずの学校」の様子
イザ!カエルキャラバン!防災体験プログラムマニュアル(公開)より転載

A.なまずの学校では、次の順番に得点が高く配点されます!
《 得点低 》 ペットボトル→過般式ポンプ,消火器→バケツ,コンビニ袋 《 得点高 》
消火の専門器具である過般式ポンプや消火器よりも、バケツやコンビニ袋の方が、誰でも、すぐに使えるからです。
阪神淡路大震災のときは「ゴミ箱」が消火時に役立ったんだそうです。

災害時は、既成概念に捉われずに、誰でもすぐに使えるものを瞬時に探し出すことが求められます。それを体感できるゲームでした。


イザ!の時のために、日常的に出来ることを
イザ!カエルキャラバン!の防災体験プログラムの一部がWeb上で公開されています。
新聞紙で作れる「紙食器づくり」など、非常時に役立つ情報が掲載されています。
イザ!の時のために、日常的に出来ることを。一度ご覧下さい↓↓

イザ!カエルキャラバン!防災体験プログラム(一部) : http://kaerulab.exblog.jp/16249166/

つづく記事では、永田先生のインタビューをご紹介します。



文/しおりん
取材/ぺぇ、写真/けーた、記録/しおりん

「イザ!カエルキャラバン!in水都 防災教育リーダー養成講座」永田宏和氏WS取材レポート(1/2)

300DOORSワークショップ取材レポート第5弾!
水都大阪フェス2011の「たのしむ
プログラム」のディレクターである、株式会社iop都市文化創造研究所、NPOプラス・アーツ代表の永田氏のWSを取材してきました。


夜19時からの開催にも関わらず、会場は超満員!防災に対する意識の高まりを感じました。
「水に親しみ付き合っていくには、水の自然的側面(危険性)もきちんと知った上で、その良さを享受することが大切」と永田先生。講座では、永田先生が全国で展開されている防災訓練「イザ!カエルキャラバン!」をご紹介下さいました。


講師の永田宏和氏

イザ!カエルキャラバン!は、阪神・淡路大震災10周年事業の一環としてはじまりました。震災から10年経過した当時であっても、防災訓練には特にファミリー層が集まりにくいという課題があったそうです。
そこで、“ 楽しみながら防災が学べる ”新しい防災訓練として生み出されたのが、イザ!カエルキャラバン!です。
「防災訓練を楽しむ」とは、一体どういうことでしょうか??永田先生のWSを振り返りながら、その一部をご紹介します。

会場は超満員!
参加者の皆さん食い入るように永田先生のお話に耳を傾けていました。


新しい防災訓練のカタチ
イザ!カエルキャラバン!は、子どもが要らなくなったおもちゃを持ち寄り、ポイントによって交換し合う「かえっこバザール」がベースになっています。
おもちゃをかえっこし合う中で、ポイントを追加獲得できる「体験コーナー」がゲーム性の高い防災訓練になっているのです。
子どもたちは楽しみながら繰り返し体験コーナーにチャレンジします。このことで自主性と復習性を育み、防災知識も定着するという新たな防災訓練が生まれました。

イザ!カエルキャラバン!は日本全国各地、さらに海外にまで広がりをみせています。20を超える防災体験プログラムは、地域に合った形に独自に改良され、しっかりと地域に定着しているそうです。

講座後半では、WS参加者の皆さんが実際のイザ!カエルキャラバン!の防災クイズにチャレンジしました。
皆さんその結果はいかに!?

つづく。

文/しおりん
取材/ぺぇ、写真/けーた、記録/しおりん






「水都大阪の取組みは今年がターニングポイント。市民に開かれた水辺をつくりだしたい。」/嘉名光一氏インタビュー


水都大阪フェス2011の運営全体のアドバイザーであり、今回水都大阪の歴史に関するWSをして下さった嘉名先生に、WS後、水都大阪へ対する想いを語っていただきました。


Q.大阪ならではの水辺の使い方、今後の水都のあり方についていかがお考えですか?



大阪の水都の特徴は、普通の人の普通の生活が水辺と一体となっていることです。
昔は市場のある水辺に買い物へ出かけていましたが、現代ではそれは難しいでしょう。
その代わりに、船の上で友人と会食をするなど、“ 普段やっていることを水辺で出来るようになる ”と、身近な水辺を生活の中で表現できるようになると考えています。



Q.水都大阪フェス2011が一つのイベントではなく、実施後も継続していくためのポイントがあれば教えてください。

今年の水都大阪フェス2011は“ ターニングポイント ”であると考えています。

今までの水都大阪の取組みは、どちらかと言うと行政と経済界が中心となり、ハード整備やライトアップを中心に行ってきました。しかし、水都大阪が広く周知されているとは言い難く、関係者と市民との間に意識の差があります。その溝をいかに埋めていくか、あるいは、水都大阪の一連の取組みは「誰かがやっている」のではなく、「自分たちがやりたいことを水辺空間で出来るんだ」と気づいてもらえることがポイントであると考えています。




今日紹介したバトルボートやヨガは、前年の水都大阪で公募されたもので、関係者協議を通じて水辺の規制の緩和等を行ったことで、それぞれ活動が実現している例です。このように、自らの活動を水辺で行う機会は開かれているということが広く浸透し、水辺が身近になると理想ですね。




Q.今日参加者の方から挙げられたアイデアの中で気になるものはありましたか?

「水の回廊を一周周遊できるようにしよう」というのは分かりやすくてよいですね。
他には「水辺に近づきたいけれど近づき方が分からない」という意見が多かったのが印象的でした。「気軽にゴロンとできる場所が欲しい」という声も多かったようですね。そんな“ 憩える場所 ”があるだけで水辺はずっと身近になります。是非実現したいですね!


嘉名先生、取材に応じて下さりありがとうございました!

【嘉名光一先生プロフィール】
大阪市立大学大学院工学研究科都市系専攻准教授。博士(工学)、一級建築士、技術士(都市及び地方計画)。水辺の都市再生デザイン、都市計画に取り組む。主な著書に「生活景―身近な景観価値の発見とまちづくり」(共著、学芸出版社)「創造都市と社会包摂 文化多様性・市民知・まちづくり」(共著、水曜社)など。
http://www.urban.eng.osaka-cu.ac.jp/groups/plan/



文/しおりん
インタビュー/けーた、写真/りえ、記録/しおりん



「水都大阪のこれまでとこれから」嘉名光一氏WS取材レポート(2/2)

大阪市立大学大学院嘉名先生のWS「水都大阪のこれまでとこれから」。講座後半は、参加者の「水辺でやってみたいこと」のアイデアだしを行いました。

思いついたアイデアはどんどん付箋に書いていきます

出されたアイデアについて意見交換をします

参加者の皆さんから出されたアイデアは次のとおりです。
自分たちの生活に水辺が溶け込む・・そんな希望を多くお持ちのようでした。


水辺を身近に感じたい・水辺でくつろぎたい
  • 芝生で昼寝をしたい
  • 水辺で遊べる浜がほしい
  • 川に近づきたい、水辺を身近に感じたい
  • 川の柵が撤去されるとよい
船が日常的に使えるようになるとよい
  • 船着場が増えると便利になる
  • 乗り降りできる水上バスがあるとよい
  • 地下鉄やバスに乗り継ぎできるとよい
  • 大阪PITAPAで舟(通勤)に乗りたい
船での移動を楽しみたい
  • 電動の船があるとよい
    (アクアライナーを自動旋回したり、コース設定で自動運転する船)
  • 船上バーベキューができるとよい
水都の特徴を活かしたい
  • 水の回廊を周遊できるようになるとよい
  • カルガモなどの生育環境を保ちたい
水都を広く知ってもらいたい・水都らしい取り組みを行いたい
  • 水都を知ってもらいたい
  • 歩道橋国際コンペ

今回のWSのように、水都大阪の将来像を市民同士で話し合う場が増えることで、様々な顔をした水の都が形作られていくのだと思います。

10月末の水都大阪フェス2011に向け、各種イベント・プログラムが準備されています。ご都合がつくときに是非ぜひ参加してみてください!
そして、「こんな水都になるといいな」という気持ちを家族・友人同士で気軽に話し合ってみませんか♪
皆さんならば、どんな水都になってほしいですか?


WS後、私たちの突撃取材にも関わらず、嘉名先生が水都大阪への熱い想いを語ってくださいました。
つづく記事でご紹介します →→


文/しおりん
取材/けーた、写真/りえ、ニイさん、記録/しおりん



おまけ:嘉名先生、なにわ育ちのおいしい水「ほんまや」ご持参。
大阪の水への熱いこだわりがここにも。



「水都大阪のこれまでとこれから」嘉名光一氏WS取材レポート(1/2)

300DOORSワークショップ取材レポート第4弾!
大阪市立大学大学院の嘉名先生によるWS「水都大阪のこれまでとこれから」を取材してきました!

今回のWSは、水都大阪の歴史を学び、今後の水都のあり方をざっくばらんに話し合ってみようというもの。
まずは嘉名先生から、大阪が今の水の都となるまでの歴史をお話くださいました。

水辺とともに生きた人々の暮らしをご紹介くださいました

昔は海の中にあった大阪
約7千年前、なんと大阪は海の中にあったそうです!(※上町台地を除く)
その後、河川からの土砂の堆積や、都市開発による埋め立てにより徐々に陸地が増えていきました。

戸時代後期/多くの機能を有していた水辺
この頃の水辺の様子は、「摂津名所図会」という、今で言うところの観光ガイドブックに描かれているそうです。
まだ大阪が「大坂」と表記されていた頃、「八百八橋」と呼ばれたように、堀川が縦横無尽に町の中を流れ、多くの橋がかけられていました。
当時の水辺は、日常的な買い物を行う「市場」としての機能、幕府からの知らせを受けたり情報交換を行う「広報の場」としての機能、道頓堀川沿いの芝居小屋に船で乗りつけ、芝居と食事を楽しむ「遊楽の場」としての機能、夕涼みをする「納涼の場」としての機能があったそうです。

人々の暮らしが、水辺と密接だったことがわかりますね!


大正時代末期~昭和初期/街と一体となった水辺
この頃の水辺の様子は、当時の絵葉書を見るわかるそうです。建物が水辺に向かって建てられていて、人々の意識が水辺に向けられていました。
当時行われた第一次都市計画事業で、151もの橋が架けられ、水都としての町並みが色濃くなりました。
その都市計画事業の中心人物であった建築家武田五一は、大阪の町は橋が架けられた後に周辺に建物が建ち並ぶことに着目し、橋の意匠デザインとその周辺建物との調和を重要視しました。

水辺と町の一体的なデザインを目指した武田五一


武田は、「同じ河川上に架かる橋が同じ形であるのは好ましくない」と考え、中之島界隈の河川に架かる橋は、隣同士異なる形(※)のものを配置しました。
また、彼が設計した朝日新聞社と渡辺橋(当時)には、類似したモチーフが用いられているなど、橋と建物の一体的なデザインに力を注ぎました。

彼の功績により、近代に入ってもなお、豊かな水の都の姿が保てたのですね!

※アーチ橋、上弦橋、桁橋の3形状。ただし、稼動堰であった水晶橋、錦橋を除く


戦前~戦後/街から背を向けられた水辺
この時代、相次ぐ台風や人口増加による高潮被害・地盤沈下・水質悪化が起き、加えて、栄えていたいた舟運が低下し車社会へと変わっていきました。
多くの堀川も埋めたれられ、道路へと変わってしまいました。人々の意識は次第に水辺から離れていったそうです。

現代そしてこれから/再び身近になりつつある水辺
一度は街から背を向けられた水辺。しかし社会基盤の整備やライフスタイルの変化によって再び水辺への関心が高まりつつあります。
水都大阪2009では水辺空間を使った様々な取り組みが行われました。そしてその後も、水辺BARや水辺ヨガ、水辺の観光案内など水辺を「使いこなす」人々が増えてきています。

「人が居て初めて水辺の風景になる」と嘉名先生はおっしゃいます。
まずは自分なら水辺で何がしたいだろう?家族や友人など身近な人と何を楽しみたいだろう?そんな気持ちを語り合うことから、水都大阪のこれからが形作られていきます。


自分たちならどう水辺を使いたいだろう?

講座後半では、「自分たちが水辺でしたいこと」のアイデアだしを2グループに分かれて行いました!
つづく。

文/しおりん
取材/けーた、写真/りえ、ニイさん、記録/しおりん


「水都大阪の楽しみ方~ピクニックのすすめ~」/忽那裕樹氏インタビュー

水都大阪2011では「かんじるプログラム」のディレクターであり、今回ピクニックに関するWSをして下さった忽那裕樹先生に、WS後、水都大阪に対する想いを語っていただきました。


ワークショップ中の一枚。
終始、笑い声の飛び交う楽しい内容でした。




 
Q.公園などでピクニックを行う際、「日本のルールは厳しく」実現出来ない事も多いと仰っていましたが、先生の考えられる日本のルールがこう変われば実現出来る「理想の公園・空間」みたいな物があれば教えて下さい。




 日本の公園でやってはいけないルールには二つ大きな事があります。一つは「火を使ってはいけない」という事。場所を指定して可能としている公園もありますが、街中の小さな公園では使用出来ない、もう少し自由にどこでも出来れば良いのですが…。
 もう一つは「商売が出来ない」という事。中之島の「ガーブ」や「アール」もやっと勝ち取った社会実験としての事例です。確かに誰でも公園で自由に商売が始まると問題があるかもしれが、公園に面したカフェが一部オープンスペースとして利用するとか・・・これは私的な占有となってしまいますが、その代わりに公園を掃除するなど、街の為に出来る良い事する事で、少し規制を緩くしても良いのではないかと思う。
 そういった事を許して、新しい活動家が公園に現れると面白いなぁと思います。今回の水都大阪フェスでは、中之島公園を中心に、来場した人が見て「公園でこんな事してええんかなぁ」と、いうような面白い公園の使い方の提案をしてみたいと思っています。決して、無茶な使い方を提案する訳ではないですよ(笑)。



Q.今回のWSでは、皆さんの提案するたくさんのピクニックのアイデアに、忽那さん自身が一番楽しんでおられたように思います。忽那さん自身が考える「こんなピクニックやってみたい」というものを教えて頂けますか。


ピクニックに対する熱い想いを語っていただきました

 今回のWSのような皆さんに提案して頂くピクニックが理想です。(インタビュー前のWSでは、みなさんのアイデアを出し合い、様々なタイプのピクニックのアイデアが出されていた)様々な方が様々な発想で提案される内容は、ギャップがあったり、意外性があったり、そういったいろんなタイプのピクニックを一緒に実現させるのが一つの理想です。
 

 
 個人的には、外であえて高価な食べ物を食べるピクニックが理想ですね。例えば高級ホテルのスイーツを持ち出して外で食べるとか、量はいらないのですが楽しいですよね。もちろん、一つの空間に集まったみんながお喋りをして盛り上がるのがピクニックの楽しみなのですが、やはりシャイな方もいらっしゃいます。でも、食べ物とか飲み物は絶対に共有出来て、話のきっかけになるのです。ですので、高級な食べ物というよりは、ウンチクの語れる食べ物を持ち寄ってみんなで楽しむピクニックが理想ですね。






Q.今回の水都大阪フェスで忽那さんの関われておられる内容と、イベントを教えて下さい。

 プロジェクト全体のコーディネイトやプロモーション活動などを行っています。あとはプロジェクトに参加し挑戦してくれる人をいっぱい集めてきて、いっぱい連携するために、毎日いろんな人に会っています。イベントはまだ企画中ですが、例えば企業を絡めたピクニック等も考えています。企業の方が、ピクニック会場でプレゼンをしたりするような感じです。その代わり商品や食材を提供してよ、といったイメージです。あとは、まだ細かく決まっていない部分もありますので、今回のWSで出したアイデアなんかを一緒に実現したいですね。





Q.まだイベントは始まっていませんが、イベント後の水都大阪の未来系はどういった感じを思われていますか。


 イベントなんかしなくても、まちなかで毎日の様に勝手にみんなが街を使いこなすようになるのが理想です。初めにもありましたが、もう少し規制が緩くなって使い方の幅が広がると面白いでしょうね。


 あとは、「オリンピック方式」で水都大阪フェスが行われても面白いと思います。いろんな地域の方が立候補し、プレゼンしてメインのイベント会場を誘致活動する訳です。イベント会場には人が集まります、人が集まるとさらに面白い人達が集まります。その地域で様々な活動している人にとってはお披露目するチャンスになるわけです。
 立候補しても誘致出来なかった地域も、開催される地域の為に協力し、次のチャンスに向けて努力しないとなりません。それを毎年繰り返して、各地域をメイン会場としたオリンッピック方式的水都大阪フェスになっても面白いと思います。




最後まで素敵な笑顔を絶やさない忽那氏。
今回は本当にありがとうございました!






インタビュアー/ニイさん、けーた
写真/りえ
記事/けーた

水都大阪の楽しみ方~ピクニックのすすめ~ 忽那裕樹氏WS取材レポート


講師の忽那裕樹氏


「ピクニック」、この言葉を聞いてどんなイメージが連想されるだろうか。
今回のワークショップの講師を務める忽那裕樹氏は、そんなピクニックを通して屋外空間を使いこなし、人と人とのコミュニティを展開させていくプロである。

そんな忽那氏による今回のワークショップの一番の目玉は、何といっても「実際にピクニックをしながらやろう」という点にある。
会場にはポータブルローン(持ち運び用の芝生)と大きなラグが敷かれ、その光景は室内ながらもピクニックそのもの。会場入りした参加者は、その光景に若干の戸惑いを感じながらも、これから始まることに期待に胸を膨らませている様子だ。

まずは忽那氏の方から、自身の手掛けるプロジェクトや海外におけるピクニックの様子などの紹介。様々な国内外におけるピクニックの事例を目の当たりに、参加者のピクニックに対する考え方もだいぶ広がってきた模様。


会場までもピクニック空間にしてしまうこだわり!


では、いよいよ今回集まった参加者による、新しいピクニックの提案だ。
提案する際のポイントは何か一つ、ストーリーやテーマなどを持たせること。
あとは「当たり外れがあっても面白い」という忽那氏の言葉をもとに、単純に各々が「やりたい」と思った提案を次々に出し合う。

10分が経過する頃には、かなりの量のアイデアが出された。
夜空を眺めながら行う「夜空ピクニック」や、オフィス街の公園で違う会社同士の人が集う「ランチピクニック」などなど…。
それぞれが提案した内容に寄せる思いを共有することで、参加者同士の距離が近付き、会場に一体感が生まれる。

たくさんのアイデアに忽那氏も思わず身を乗り出す

忽那氏曰く、日頃あまり使われていないような場所をピクニックによって開放し、自らが使いこなすことで、その場所に対する見え方も変わり、新たな魅力の再発見にも繋がるという。

水都大阪フェス2011では“かんじるプロジェクト”だけでなく、イベント全体のコーディネートやプロモーションを務める忽那氏が、水辺でのピクニックをどのように提案し、大阪の魅力を発信していくのか、今後の活動に注目が寄せられる。




【忽那裕樹氏プロフィール】
ランドスケープデザイナー。E-DESIGN代表。景観デザインをはじめ、建築・インテリアデザイン・まちづくりを手掛ける。ウェブマガジンOSOTO編集長。NPOパブリックスタイル研究所理事長。著書「都市環境デザインの仕事」(学芸出版・共著)他。




文/けーた
記録/ニイサン・けーた、写真/りえ・しおりん、つぶやき/じゅん

「大阪の人たちってすごくつながっていきやすい方々なんじゃないかと思います。 」/山崎亮氏インタビュー


前レポートのとおり、『コミュニティデザインの方法~水都大阪編~』と題したワークショップが大盛り上がりのなか終了し、その後は会場周辺で参加者の方々にひっぱりだこだった山崎亮さん。落ち着かれてから、お話を伺ってみました。





Q1:今回のワークショップはどういった目的で行われたのですか?


今日は終日、水都大阪に関連する人たちがずっとやるということだったので、僕も水都大阪に関係するワークショップをやりたいと思いました。一つは、ここ中之島というところにもっと目を向けてもらうということ。そこで今日の課題では、中之島の魅力を皆さんで話してもらったんですね。もう一つは、そういう話し合いの仕方を皆さんに知ってもらうということ。とても盛り上がり、目的も達成できたと思います。




Q2:たとえば中之島の場合、山崎さんのなかではどういった理想像を描かれていますか?


色んな小さいチームが、普段から自分たちがやってみたかったことをどんどん実現していけるような場所。中之島でいえば、たとえば公園のなかに日替わりで色んな人たちが入ってきて、一番やりたかった活動をどんどん展開するという状況になると、理想的ではないでしょうか。いつ行っても何かをやっている誰かがいて、さらに参加する人たちが中之島を訪れるようになる。そんな状況を生み出せたら理想的ですね。



Q3:大阪の人びとのつながる力や可能性について、どのように考えられていますか?


あると思いますよ!「ボケとツッコミ」のように、そもそも話のやり方が人とつながっていこうという感じですよね、よそよそしくないというか。それをうまく補正しながら人と人とがうまくつながっていく仕組みさえあれば、大阪の人たちってすごくつながっていきやすい方々なんじゃないかと思います。もともとそういう文化なんでしょうね。





せっかく人と人とがつながるのなら、一度限りで終わるのではなく“その先へつなげたい”。
“コミュニティデザイナー”山崎亮さんへのインタビューは、そんな希望に満ちた想いと力強さを感じられた、さわやかなひとときでした。





終始にこやかな表情で答えれていた姿が印象的だった山崎さん。
講座でのキーワードだった“Yes, and”を体現されるかのように、出てくるお話は明るい将来へつながっていくことばかり。
これからの“コミュニティデザイン”へ、益々そのご活躍に注目です!





【山崎亮氏プロフィール】

studio-L 代表。京都造形芸術大学教授(空間演出デザイン学科長)。水都大阪 2011ディレクター。地域の課題を地域に住む人たちが解決するためのコミュニティデザインに携わる。まちづくりのワークショップ、住民参加型の総合計画づくり、市民参加型のパークマネジメントなどに関するプロジェクトが多い。
http://www.studio-l.org/




文/じゅん
写真/りえ、記録/しおりん